まず、人工知能（AI）とは、「コンピュータによる知的な情報処理システムの設計や実現に関する研究分野」を指し、競馬予想にも導入が可能です。

AIを競馬に活用することで、過去の膨大なレースデータから、最も条件に適した馬を抽出することが可能になります。

しかも、単なるデータ分析ではなく、新しいデータを追加するほどAIが学習能力を発揮し、理論上はより良い予想精度を期待できます。例えば、人間が予想する場合、下手な人は基本的に下手なままです。しかし、AIはデータを追加して予想を繰り返すほど学習能力を発揮し、より良い予想クオリティを期待できるのです。

それだけではありません。人間の予想はどうしても感情が入ってしまいます。感情によって予想のクオリティが大きく変動してしまうのです。しかし、AIの場合は一切の感情を排除した予想が可能になるため、常に客観的な視点、分析で予想提供が可能になります。

実は、AIには短所もあります。競馬において、数値化されるデータ分析や予想は得意ですが、数値化されないデータは分析や予想に反映できません。

例えば、ある馬が前走8着だったとします。この場合、着順やレースタイム、着差などの数値化されたものは分析できますが、「8着だった理由」は分析できません。出遅れや不利の有無など、イレギュラーな８着だったのか、順当な力負けで８着だったかでは評価が違いますよね。

他にも、休養中に急成長したり、逆に放牧中にアクシデントがあって能力低下を招いたり、これらはAIで分析できません。そこで、エンタメ競馬では専門スタッフがこれらの数値化されないデータを特殊な形で補足登録して、適切な分析による予想を可能としています。

エンタメ競馬は２つのAIを使用しています。ひとつ目のAIは「AI-１号」で、予想の軸馬になり得る馬を２頭ピックアップします。競馬に詳しい人であれば分かると思いますが、軸馬は基本的に人気馬になるケースが多いです。これは、データ的にも証明されています。

しかし、競馬はそんな単純なものではなく、１番人気～３番人気をひたすら買えば良績になるわけではありません。単刀直入に言えば「危険な人気馬」と「信用できる人気馬」、そして「信用できる中穴馬」が存在し、「AI-１号」では「信用できる人気馬」と、存在すれば「信用できる中穴馬」を２頭ピックアップします。

次に「AI-２号」では、「好走確率が高い穴馬」もしくは「レース展開や条件が嵌れば期待できる穴馬」を３頭ピックアップします。言うまでもありませんが、高配当を的中させるためには、人気がない穴馬を見つけて予想に組み込まなければなりません。

人気がない馬は、馬券圏内に好走する確率が極端に低いです。「なんでその穴馬が激走したの？」「その人気薄の馬が大駆けした理由が分からない」、そんな馬が大半です。しかし、厳密に言えば穴馬が激走する理由は複数あり、AIでは可能な限りその条件を分析して期待できる穴馬を３頭炙り出します。

競馬の難しいところは、レースごとに出走馬が全て異なるため、必ずしも信用できる軸馬や、期待できる穴馬が同一レースに存在するわけではありません。

実際に、どう考えても人気馬同士の決着が予想されるレースがあります。この場合、高確率で的中させることはできますが、的中しても低配当なので利益が出にくいです。逆に、信用できる軸馬がおらず、どう考えても穴馬が絡んで波乱決着が予想されるレースもあります。この場合、高確率で高配当が飛び出しますが、的中させるのが困難でマイナス収支になりがちです。

そのため、「AI-１号」が指定する「軸馬２頭」と、「AI-２号」が指定する「穴馬３頭」が同一レースに出走する場合に限り、予想提供する条件を確立し、検証を繰り返しました。そして、２０１７年、２０１８年の２年間で過去１０年間の膨大なレースデータをベースに、勝ちパターンの構築に成功したのです。

それだけではありません。２０１９年からはシミュレーションではなく、勝ちパターンの予想をリアルタイムで馬券購入しました。

その結果、２０１９年～２０２１年の３年間に、３０００鞍以上の予想を消化して、驚異の的中率５１％オーバーを達成しました。

言うまでもありませんが、人気馬の低配当予想を繰り返しての高的中率ではありません。穴馬を絡めた中穴馬券から万馬券の的中を含めての成績です。尚、今年も的中率５０％前後で推移しています。

一般的な競馬予想は、大きく分けて２つの傾向があります。ひとつ目は、予想レースを絞り込んで、自信のある予想だけを提供する方法です。この場合、1日１～3鞍の予想提供になり、全て不的中になるケースも多いため、馬券代が「ゼロ」か「増えるか」という極端な結果にしかなりません。しかも、ご存知だと思いますが、大半の予想は不的中になります。

ふたつ目は、開催される全レースの競馬予想を提供する方法です。２場開催なら24鞍、3場開催なら36鞍が対象で、同数の予想が提供されます。予想提供数が多いため、一定数の的中は見込めますが、不的中の予想数が多過ぎるため、利益が出ないばかりかマイナス収支になるケースが大半です。

これらの傾向から、一般的な競馬予想は「負ける日は馬券代がゼロ円になるか、極端に馬券代が目減りする」上に、「的中しても滅多に大幅プラス収支にならない」ことが分かります。そのため、競馬予想サービスは負ける印象が強く、実際に負ける確率が高いのです。

しかし「エンタメ競馬」は違います。「勝つ日は大きく勝てる日」があるにも関わらず、「負ける日は的中率が50％以上あるため、小さく負けて馬券代の目減りも限定的」なのです。馬券代がゼロになることは、過去5年間に一度も起こっていません。